
永代供養では位牌はどうする?
最近では、一般的なお墓を建てるタイプの供養方法ではなく、お墓が要らない永代供養を選択する人が年々増加しています。
これは時代の変化やライフスタイルの多様化などが影響しており、
「お墓の跡継ぎは必要ない」
「できるだけ遺族の負担を軽くしたい」
と思う人が多くなっているからです。
位牌は一体どうなるのか?
その中で、これから永代供養をしたいと考えている方もいるでしょう。
しかし、その方にとって位牌をどうするのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方たちのために位牌はどうするのかという疑問に関して見ていきます。
1.そもそも位牌とは何?
まず位牌とは故人の戒名と法名を記した木の板のことです。
また、位牌の形や材質は色々ありデザイン性も富んでいるためお好みのものを選ぶことができます。
そして、位牌の表側には戒名と死去した没年月日、裏側には俗名と享年を入れるのが一般的です。
さらに、文字を入れる方法には
手彫り(職人が手動で彫る)と機械彫り(機械が自動で彫る)の2種類があります。
しかし、近年では手彫りで行うことは稀でほとんどの場合は機械彫りで文字を入れます。
また、平均的な位牌の値段は1基あたり10万から20万円くらいと言われています。
2.位牌は絶対に必要なの?
現在では、供養の仕方が多様化しているため、葬儀そのものを実施しなかったり、無宗教で葬儀を行う方もいるので戒名がない場合もあります。
そのため位牌がないというケースも少なくありません。
ですから、位牌は必ずしも必要なわけではないことを覚えておきましょう。
3.永代供養の場合の位牌はどうするの?
そして、永代供養の場合の位牌の供養は
寺院や霊園に預かってもらう方法 と
お焚きあげをしてもらう方法 の2つがあります。
それでは、その方法について詳しく見ていきましょう。
①お焚きあげ
お焚きあげとは開眼供養を実施した後に、燃やしてもらうことです。
これは寺院で行っていることが多いですが、規模が小さいところでは実施していない場合もあるので注意が必要です。
また、お焚きあげの料金に関しては3000円から1万円程度が相場となっています。
②寺院や霊園に預ける
位牌の永代供養をお寺や霊園に預ける方法もあり、これをすると決められた期間の間位牌の供養をしてもらえます。
また、この期間はお寺や霊園によって大きく差がありますのであらかじめ確認しておかなければなりませんが、基本的に期間は2通りに分けられます。
・一時的に預かってくれるタイプ
こちらは、位牌を短い間預かってくれるタイプの供養方法です。
だいたい1年から10年くらいの契約を行い、その期間の間は寺院や霊園が預かってくれます。
そして、契約期間が過ぎると位牌を返還するか、お焚きあげをするかのどちらか選びます。
また、費用に関しては1万円から5万円くらいが相場となっています。
・長期間に亘って預かってくれるタイプ
これは、10年から30年くらいの長期間の間位牌を預かってくれるタイプのもので
何十年と言う長期間に亘って管理することを目的としています。
また、契約の期間が過ぎるとお焚きあげが行われます。
こちらは、一時的なタイプのものと異なり位牌が返還されないことがほとんどです。
そのため、位牌が手元に戻ることなくお焚き上げまでされると考えて構いません。
しかし、長い期間預かるタイプのものだと費用が数十万くらいかかることが多いので気をつけることが必要です。
永代供養の位牌の処理方法は慎重に決めることが大切
位牌は必ずしも必要ではありませんが、とても大切なものなので決して粗末にしてはいけません。
もし位牌の処理に関して気になることがあれば家族や親族などと相談し慎重に決めることが大切です。