
永代供養と永代使用の違いとは?
永代供養と永代使用の違いは一体何なのでしょう。
両方とも永代という言葉がついており響きも似ていますが意味が全く違います。
それでは、この2つの意味について見ていきましょう。
永代供養とは何?
永代供養とは
遺されたご遺族の方々がお墓の手入れや管理をしなくても、代わりに寺院や霊園が長きにわたりずっと遺骨の供養をしてくれるものです。
近年では、ライフスタイルの変化に伴い結婚しない方が増えたことでお墓の後継者がいない場合や、遺された子どもに大きな負担をかけたくないという理由から人気になっています。
また永代供養のお墓は屋内では納骨堂スタイル、屋外では納骨塔スタイルが主流となっています。
そして、費用に関しては霊園や寺院よって差がありますが、
10万円から80万円くらいが相場となっています。
永代供養はどれくらいの間供養をしてくれるの?
「永代」と聞くと未来永劫供養してくれると考えがちになってしまいますが、実はそうではありません。
基本的に永代供養とは遺骨を預かって一定の期間になると、その後は合祀墓に移して埋葬します。
そして寺院や霊園によって供養してくれる期間が大きく違い、3年のところもあれば50年のところもあります。
また、合祀墓に移して埋葬した後も定期的に供養はしますがあくまで合祀墓にあるたくさんの遺骨と共に供養を行います。
ですから、個人としての供養に関しては期間が限られているのです。
永代使用とは?
そして永代使用とは、先祖から受け継いだお墓を代々継承していくことを目的としたものです。
主にお墓を購入する際に使用料を支払って、その後は毎年維持費や管理費を支払っていくことでずっとお墓の維持管理をしていくことを永代使用と呼びます。
これは、お墓をきちんと受け継ぐ後継者が存在したうえで、毎年一定の費用を払うことが必要となりますのでかなりハードルが高いと言えます。
しかし、永代供養と違って合祀墓に移したりすることはないため本当の意味での「永代」となります。
また費用についてはお墓を購入するときの使用料は200万円前後、
そして毎年の維持費や管理費は1万円から3万円くらいが相場となっています。
そのため永代供養に比べて費用が割高になりがちです。
永代使用で費用を支払わなかったり後継者がいないとどうなる?
もし管理費や維持費といった費用の支払いがなかったり、後継者がいない場合のお墓は「無縁仏」となるので寺院や霊園がお墓を撤去することが多いです。
なぜ撤去するのかというと維持や管理をしてくれる方が誰もいないため、お墓が荒れてしまい環境が悪化するので周りのお墓に迷惑がかかってしまうからです。
そして撤去をする際にお墓に入っている遺骨はほとんどの場合は合祀墓へ埋葬し、墓石は石材処
分場の機械によって粉砕され駐車場の路盤などにリサイクルされます。
永代使用は注意が必要!
永代使用は、ずっと後継者がいて費用が払えればお墓を守ることができる反面、何らかの事情でそれらが途切れてしまうとお墓が無くなってしまうので注意が必要です。
もちろんお墓を継承できればそれに越したことはないですが、なかなか思い通りにはいかないケースも少なくありません。
ですから無縁仏にならないように、この先自身が入る予定のお墓のことや先祖が眠っているお墓の将来を考えて墓じまいを行ったり、永代供養に切り替えたりするのもいいでしょう。
永代供養は新しいお墓の形式
お墓の形式として永代供養は近年考案された新しい供養の形です。
自分が亡くなった後も霊園や寺院が遺骨の管理をしてくれるため心配する必要がありません。
そのため、少しでも興味がありましたら永代供養を行っている霊園や寺院のホームページをチェックしたりパンフレットを取り寄せるなどして色々調べてみるといいでしょう。